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質問

自治体の外部委託と偽装請負について
困り度: ★★★★★

地方の自治体に勤務しています。
現在、各自治体で、コスト削減を目的としたアウトソーシングが積極的に進められているところですが、勤務形態について注意が必要ではないかと思われます。

実は、当自治体には、専ら退職者の受け皿となることを目的に設立された公益法人があるのですが、例えば同じ外部委託する業務でも、税務の窓口や用地交渉などといった高度に守秘義務が課せられるようなものは、その法人と随意契約し、業務委託するという体裁をとっています。
すると、法人から社員(=退職した元職員)数名が派遣?されてきて、あたかも現職時代と同じように職員と一緒になって仕事をしているという状況です。

例えば、朝礼や会議、飲み会、公用車での出張も一緒(運転は職員にさせます)ですし、事務机やPCも役所から与えられ、消耗品とかも使い放題です。
自ら資料を作ったり起案をあげたりは一切しませんが、職員のあげる起案には職員にまじって押印もします。
さすがに給料は法人本部から振込みがあり、休暇簿や出張簿も職員とは別綴にしていますが、外見上も仕事の中身も職員と全く区別がつかない状況です。
付け加えると、管理職の指揮・命令下にあるというよりは、法人社員のほうが元課長とかで現職課長(管理職)の先輩だったりするので、どちらの立場が上なのかも曖昧で、組織としても他の職場とはかなり異なる様相です。

ところで、昨今、自治体の偽装請負が色々問題となり、中でも国交省(建設弘済会)や市町村(用務員や給食調理員)の件は大きく報道されたところです。
当方は委託業務の担当をしているのですが、調べれば調べるほど当自治体の形態が偽装請負のように思えてなりません。
こちらのケースでは、法人社員=退職者が(実質再雇用という)現状に満足しているため苦情が少ないこと、自治体側としても人件費を削れる上に、予算の通り易い委託費で安価に労働者を調達できること等から、雇用主・労働者ともに問題を感じていないのが実情です。
しかし、自治体のコンプライアンスからも違法状態は是正したほうが良いと考え、「①業務内容を明確にし職員から分離独立して仕事をさせる、②備品や執務場所の提供などは覚書を作成し明確にする、③委託費は(派遣される)法人社員給与額の積み上げでなく業務内容によって決定する」などの提言を取りまとめ、上司や法制担当に伝えてみましたが反応は少なく、結局、「現状どおりで全く問題は無い」との見解でした。

さて、以上の実態で本当に問題無いと言えるのでしょうか?
また、問題があるとすれば、どういった方法で是正していくべきでしょうか?
ご教示お願いいたします。


教えてNo.3 質問者:あめぐろ
都道府県名:福岡県
30代前半 ・男性
投稿日時:
2012-01-05 13:06:10

回答



この質問は締め切られました。
ご回答いただいた専門家の皆さま、
ありがとうございました。
回答No:1
投稿日時:2012-01-05 15:10:04
回答者: 佐藤労務指導事務所(東京都) 
自信度: ★★★☆☆

自治体の外部委託と請負については詳しく存じませんが、民間の場合でご回答させて頂きます。
まず、請負の定義としては民法第632条に「当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約す・・・」と規定されています。
次に労働契約の定義としては、民法623条に「当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約す・・・」と規定されています。
これらを前提に考えますと、事業主の指揮命令の基に労働(雇用)の対価として賃金を受けることと原則として仕事の完成かないと報酬を受けることができない請負とは全く別の契約となります。
貴自治体では、休暇簿や出張簿の別管理があるとのことですし、法人から給与が支払われているということであれば、法人と雇用契約があると考えられ、その法人から貴自治体に派遣または転籍出向されていると考えられます。
派遣であれば法人が派遣元となるため、派遣元が一般労働者派遣業の許可もしくは特定労働者派遣業の届け出がされていることと、派遣元及び派遣先責任者の任免が両方で必要になるかと考えます。
もしも転籍出向であれば貴自治体との雇用契約がなければなりません。
労働法上では、派遣及び転籍出向であれば労災保険等の適用が必要ですが、請負であれば労災保険の適用は請け負う者が独自で特別加入制度等に加入しなければなりません。
現在法人から来られている方々の労災保険がどのようになっているかを確認することで雇用契約であるのか派遣または請け負い契約であるのかを判断する1つの材料にもなるかと考えます。
それらの方々への報酬が請負費として支払われているとしても、実態が労働の対価としての賃金に該当するとすれば、税務上問題があるのではないでしょうか?
労働関係に関しては、名目ではなく実態で判断することが基本であると考えて下さい。労働基準監督署でも民事裁判でもほとんどといってよいほど実態判断です。
問題解決に関しましては、無料相談の範疇を超えてしまいますので、ここまでとさせて頂きます。
もし問題解決をご希望されるのであれば、別途費用等が発生します。それでも宜しければ、ご連絡下さい。

                               佐藤労務指導事務所
                                       佐藤 洋
                               TEL: 03-6433-0474

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質問者コメント

労災保険は法人が加入しています。
もっとも予定価格算定の際には、労働者の給与額に加え、保険料等各種手当を加算したものを積算基礎にして随意契約しますから、法人側に実質的負担はありません。

なお、業務内容は、例えば税務職場の受付であれば、単に出勤して受付で来訪者の案内をするだけですし、用地交渉業務であれば、正職員が相手と会う約束をした都度、正職員に同行して相手先を訪問するだけで業務完了となりますので、「独立した仕事の完成」というものは特段求められていません。
したがいまして、当該業務は、委託契約書によっていますが、民法上では準委任(656条) に相当するものと考えられます。
しかし、請負、準委任のいずれにしても、実態的に職業安定法施行規則第4条の要件すべてを充たすものでなければ、労働者供給事業とみなされ、職業安定法(44条)違反となる恐れがあるのではないかと考えております。
(当該法人は労働者派遣法の適用は受けていません。)

回答No:2
投稿日時:2012-01-05 16:42:12
回答者: 武田労務管理事務所(愛知県) 
自信度: ★★★☆☆

端的に回答します。
まず心配のとおり偽装請負に該当すると思われます。請負契約とは、民法に規定されている通り発注者が受注者に仕事を発注し、受注者は、その仕事の完成を約した契約であること。その仕事の完成の経過において指揮、命令を受けない言い換えれば発注者は、受注者に対し指揮、命令ができません。
相談の内容からでしか判断できませんので完璧な答えとして責任は負いませんので
それは、了承してもらうことが大前提ですが、「法人から社員(=退職した元社員)数名が派遣?されてあたかも・・・・・」と書かれていますが現社員と元社員が混在しいるいて元社員に対し指揮、命令をしている点が問題であると考えられます。指揮、命令するのであれば正当な許認可(厚生労働大臣)を得た派遣会社より派遣された派遣社員とし雇い入れるしかありません。また正規の請負契約にするには、業務遂行に係る備品、事務机、PC等は、受注者の所有物でなくてはならず、通常は、受注者が発注者の備品等を使用するならその備品等の賃貸借契約を締結しなければなりません。

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質問者コメント

端的な回答ありがとうございます。
やはり、専門家様から見ても偽装請負に該当するのですね。
他の自治体の方とも情報交換いたしましたが、やはり改善の余地が多分にあるとのアドバイスを受けました。

税務職場の受付ならまだしも、用地交渉にいたっては正職員と二人一組で仕事をしていますから、とても独立しているとはいえませんね。
業務も正職員の動きに応じて、その都度出張先が決まるという状況です。
名目上、職場内の法人社員一名が法人側の指導的立場に任命されていますが、仕事の指示、連絡はペアとなった正職員が日々行なっているのが実態です。
思うに交渉は必ず二人で行くようにとの定めがある、しかし、同じ業務を行なうのに常に正職員を二人配置すると人件費が嵩むということで、このような形態が合理的と考えられているようです。

さすがに自治体なので、契約書の内容や帳簿はそれなりに体裁を整えていますが、実態が全然追いついていませんね。

回答No:3
投稿日時:2012-01-05 20:05:38
回答者: だいじ経営年金事務所(東京都) 
自信度: ★★★☆☆

実質、再雇用なのに外部委託にして、人件費を外部委託費に付け替えていることが問題です。

 自治体と公益法人との契約が随意契約というのも問題です。

 別組織にすることで、人件費だけでなく、他の経費の付け替え、利益操作など、実態隠しに利用されることも十分に考えられます。

 偽装請負を問題にする前に、公益法人の存在意味、自治体と公益法人の委託関係について、市民に対して、公表できる正当な理由がないと、公益法人の解散や、委託契約の解消といった結論にいたることも想定できます。

 指摘されて問題、トラブルとなり、首長はじめ幹部の責任が問われる前に、別組織の公益法人の目的を問い、単なる再雇用の受け皿ならば解散、委託契約の解消をしたほうが良いと思います。

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質問者コメント

業務内容に応じた歩掛りによらず、実質、人件費のみで委託料の積算をしているのが問題だとは痛感しています。
随意契約についても国であれほど問題化したのに、当自治体において問題意識があまりないのが不思議でなりません。

法人のあり方については、おっしゃるとおりなのですが、そもそもの設立の経緯が、国のやり方をまねて、退職後の公務員の再就職先ひいては収入を安定させようとの意図の下に設立された官製法人(外郭団体)なので、根はとても深いものがあります。
(表向きはアウトソーシングによる経費節減ですが・・・)
一介の職員の努力程度では、とても一朝一夕に解決するような問題ではないのが真相です。

質問者コメント

加えて言うと、単に自治体に再雇用された場合と比べ、法人社員として新たに採用されるほうが、フルタイムで働けるなど、給与上のメリットはかなり大きいものがあります。

回答No:4
投稿日時:2012-01-05 22:09:28
回答者: ドラフト労務管理事務所(大阪府) 
自信度: ★★★★★

質問者の御指摘通りに違法性があると思料します。
法制担当者へのご提案も非常に理にかなったものですね。
民法の請負・雇用だけで検討すると的外れになりうる案件です。

御存じの通り、当該問題は職業安定法施行規則第4条、及び昭和61年労働省告示37号を遵守するという特殊な分野です。
業務請負(外部委託も同じ)と労働者派遣事業の違いを着眼点として都道府県労働局・需給調整事業部が動くことになります。

●業務請負だとすると「業務の独立性」及び「指揮命令権の確立」の2点をあらゆる角度からクリアすることが大切です。

国土交通省の案件も請負事業者との間で業務の独立性が担保できていないために話題となりました。
自治体の職員と外部委託の社員を区分けするために机の配置を変更したりして是正したと聞いています。

現状の違法性を除去するには・・・。
①委託事業者に労働者派遣の許可(正社員のみなら届出で可)を取得させて一旦派遣契約に変更。
②業務請負をするために業務の独立性を担保するための業務の切り分けをする。

その他、細かくはたくさんあり過ぎてかき切れないですが、契約内容について●の遵守・説明をしっかり出来るような体制作りをしてください。

参考になった:3件

質問者コメント

ご指摘のとおり、上司へは職安法規則4条、61年労働省告示37号のほか、国土交通省や篠山市などの是正例も示した上で善処をお願いしています。
しかし、こちらが専門家でないということもあるのか、どうも危険性が伝わらないようです。(お役所によくある、グレーゾーンはあるかもしれないけど現状で誰も問題視していないのに波風立てる必要は無いではないか的な論調。)
実は、説得性を持たせようと、お墨付きをもらいに労働局にも相談に行き、(調査に入られても困るので立場を秘した上で、)こういう場合は偽装請負に当たるか否かの見解を問うたのですが、告示の解説を読んでくださいとか、ケースバイケースにつき実態を見ないと判断できないなどと言われただけでした。

ところで、現在、当該法人は派遣業の届けはしていないのですが、するにしても例えば自治体の契約は単年が原則であることと派遣期間との整合性(用地交渉などは専門26業務には当たらないと考えられる)など、クリアすべき問題が多数生じることが予測されます。そもそも派遣扱いでは結局、人件費がかかり、当局の思惑に反します。
職員の再雇用だけが課題なら再雇用職員として採用すれば足りることですが、人件費をうかした形態を見かけ上作りたいという発想に、そもそもの矛盾があるのかもしれません。

改善方法までご提案いただき、大変参考になりました。
内部改善のヒントにさせていただきたいと思います。

回答No:5
投稿日時:2012-01-06 12:27:33
回答者: 中村社会保険労務士事務所(福井県) 
自信度: ★★★☆☆

労働者の判断
昭和60年(1985年)労働基準法研究会報告 「労働基準法の「労働者」の判断基準について」 を参考に判断されたらいいと思います。

今後、考えられる問題点
労災事故が起こったときのに、問題が湧出すると考える。文面からすれば、地方公務員の労災が適応される。

参考になった:0件

質問者コメント

労災事故については、こちらも心配しています。
既にコメントしたように、労災保険には法人を通して加入させているのですが、例えば正職員の運転する公用車に法人社員が同乗している際に事故があったときの法律上の責任関係が、明らかではありません。(通常、公用車の運行記録に法人社員が同乗している旨は記録していません。)
色々な面で問題があるというのが実際のところです。







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